体が細くてフィットするジーンズを探すのに苦労してる人はいると思う。僕はそうだった。特に2000年代くらいまでは見つけるのが困難だった。どこの会社も28インチ以上、細身といってもそこまで細くないモデルばかり。
そんな中、2005年頃からウェブサイトを見て、たくさん歩いて回って様々なモデルを見つけては試してきた。そうした過程の中で見つけたのはリジッドやワンウォッシュの状態から穿いては洗って色落ちも楽しめるデニムで細身のもの。これらは日本のブランドが作っていることが多く、小さいサイズまでカバーされていることが多かった。
またヴィンテージジーンズを意識したものは防縮加工されてないため初回洗う際に縮む。穿いては洗うを繰り返すと徐々に自分の体に馴染んでいくのがいい(Shrink to Fitと呼ばれる)。
そういったジーンズを十数年かけて穿いて何本にもなってきたので今回記事にまとめようと思う。
まずはビンテージジーンズ再現に近い、いわゆるレプリカ系ブランドが作るスリムモデルを紹介。続いてデザイナーズ系というか、ヴィンテージの再現は目指してないけど各社独自のコンセプトで作っている高いクオリティのジーンズを紹介する。
いい色落ちが期待できて、かつ細身のモデル。ここに紹介するジーンズは全て僕が試したことがあるもの。全て赤耳モデル(オレンジ耳含む)です。
レプリカジーンズ系
作業服であるジーンズは昔、細身のものやましてやスリム・スキニーなんてジャンルのものはなかったはず。レプリカジーンズでもいわゆる66モデルと呼ばれるものが細身の位置付けとされる程度。
古き良きヴィンテージのジーンズを徹底的に研究してデニムを作り上げているブランドは日本の会社が多く、小さいサイズまで作っているケースが多い(26とか27inch)。ところが2000年代までそういったブランドが独自の解釈で作り上げる「スリムなジーンズ」を出しているケースは少なかった。
しかし2010年頃?からスリムやスキニーが流行り始め、各社スリムモデルのラインナップを拡充。今はいい時代になったと思う。色落ちも楽しめて、シルエットもいいスリムモデルが豊富になった。
それではまず細身とはいえ細すぎない適度な細さのジーンズから紹介していこう。
FULLCOUNT 1108
フルカウント定番シルエットのうち細身に位置する1108。ストレートモデル。こだわりのジンバブエコットンの穿き心地と適度な細さで人気のモデル。
![Fullcount 1108 2017年1月時点色落ち](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2018/08/Fullcount1108frontall-547x1024.jpg)
![Fullcount 1108 2017年1月時点 後ろ色落ち](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2018/08/Fullcount1108backall-540x1024.jpg)
1109というモデルが出る前、ストレートモデルでは1108が1番細かった。はき心地は抜群で、夏はいつもこればかり選ぶようになり、家ではジャージ感覚で穿いていた。かなり色落ち進み、リペアしながら大事に履いている。
![フルカウント 1108 糸切れ リペア](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2019/05/CD8C5063-6312-47C4-8194-6781D6D59BBB-e1558255060664.jpeg)
FULLCOUNT 1108 色落ちレポート。購入してから各パーツにダメージが出始めるまでの過程を29枚の写真で振り返ります(2018.8.26)
なお、フルカウントは2019年からモデルチェンジをしていて、シルエットは刷新されバックポケットのステッチは廃止されているのでその点ご承知おきいただければ。(僕が所有しているのは旧モデル)
WAREHOUSE 900XX
股上も浅すぎず、細すぎず、ウエアハウスが提案するスリムテーパードデニム。
![ウエアハウス Warehouse ワンウォッシュ 前全体全体](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/02/2A54ABB8-5D33-465C-AD60-A3E81753D412.jpeg)
![ウエアハウス Warehouse ワンウォッシュワンウォッシュ 後ろ](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/02/30A4F69B-8267-4CC9-AC23-2EA475FD67EA.jpeg)
細すぎるのはちょっと、という方におすすめ。生地も13.5ozと適度で堅すぎず大変穿きやすい。
ディテールはウエアハウスがモデル名にXXを付けているだけあり、しっかり満足できるスペックになっていると感じる。
ウエアハウスはもともとヴィンテージの再現に力を入れていたと思うが、No.900のようなシルエットはヴィンテージにはない。時代に合わせて製作されたのだろうか。ウェブを追いかける限り#900は2015年頃に登場した模様。素晴らしい色落ちするデニムで細身のモデルを穿けるのはありがたい。
僕は2021年に購入した:ウエアハウス900XXを購入。試着なし、ネットで買って、裾上げして、穿けるようになるまでの流れ。ワンウォッシュ状態の写真も紹介。(2021.2.23)
DENIME 805
ストレートモデルでは多分これが僕の中で1番古いジーンズ。ジッパーモデルかつ股上は深めなものの66モデルより細めのシルエット(ただし細すぎない)。お値段もXXモデルより安かったのもあって学生だった頃に購入。色落ちは手強く、なかなか進まないイメージかな。
![ジッパーフライ denime 805](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/12/3089712E-1754-4509-B87B-4AA59C235C3A-e1609197527822.jpeg)
縁があって2021年の今でも穿いている。
DENIME 805 色落ちレポート(2020.12.29)
続いて、スリムで特に細身なジーンズを紹介する。
UES 400ST
2016年に発売されたUESの400ST。スリムテーパードの名の通り、足元に向かってテーパードしていくかなり細身のモデル。股上はかなり浅め。
![UES 400ST 全体 ウエス](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/02/587A563A-2A90-42F0-966F-AFB08306B726.jpeg)
![UES ウエス 400ST 後ろ](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/02/66D38BFE-6A76-4065-89BD-EC00262B8F02.jpeg)
UESのデニムは色落ちにも定評があり、細身のモデルでUESの生地を楽しめるのはありがたい。
14.9ozの厚めの生地でタイトなシルエットを穿けばグッと気持ちも引き締まる。
![UES ウエス 400ST 着用](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/02/670942FB-3F7A-4E91-ADD3-45A25E3771DF.jpeg)
結構攻めたシルエットだと思うので、できれば試着をお勧めする。試着できない場合、しっかり寸法をチェックしよう。
2021年に購入した記事:UES(ウエス)400ST スリムテーパードデニム【購入レポート】(2021.2.21)
FULLCOUNT 1109
2011年頃?に登場したフルカウントのスリムモデル。僕は2013年に購入。
こだわりの生地の色落ちは自然で雰囲気あり最高、シルエットは細くとも柔らかな生地で穿き心地は良い。気がつけばこればかり穿いていて、大変素晴らしい色落ちに育った。
![Fullcount 1109 色落ち 2020年時点 フルカウント](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/12/8857A876-C9B9-4B08-BE9C-73188A06A544.jpeg)
![Fullcount 1109 裏側 色落ち 2020時点](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/12/6ABE9165-6E4D-4301-B556-FA9B75FBB9AA.jpeg)
ダメージが見られてきたので修理しながら愛用している。
こちらは着用画像があるので参考まで:
![Fullcount 1109 フルカウント 色落ち後ろ 着用](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2019/12/9457E8FB-2D2D-4791-8B7E-60882B79D9F3.jpeg)
FULLCOUNT1109関連記事:FULLCOUNT 1109の色落ちレポート。最高のデニムの素晴らしい色落ちをお伝えしたい(2018.07.23)
THE FLAT HEAD 3001
フラットヘッドの送り出す細身のジーンズ、3001。ジッパーモデル。
![](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2021/05/C181A189-E9A7-4277-B109-6E99EF6FE1E2.jpeg)
14.5ozでバリバリの縦落ちをする生地は迫力抜群。ジャストサイズで選んだものの、細すぎてキツく感じ、結局僕は手放してしまった。
2000年代中盤で購入したと記憶しているが、当時細さではトップクラスのモデルだったと思う。
レプリカ系ではないジーンズ
ヴィンテージジーンズの再現を忠実に目指してはいないブランドでも、デニムのクオリティにこだわってるところも多い。
A.P.C. PETIT STANDARD
人気のA.P.C.ブランドが作るジーンズはシンプルでミニマルなデザイン。ポケットのステッチもなければ、赤タブとか隠しリベットとかそういうディテールもないし、そもそも革パッチがなかったりする。
でも素材にはこだわっており、日本製の赤耳デニムを採用。
何よりシルエットが抜群。僕はプチスタンダードを選んだが、他にも種類がありまたサイズも豊富。細身のジーンズを探している方にはまず試して欲しいブランドだ。色落ちも楽しめる。
![APC プチスタンダード デニム 色落ち](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/03/EA164FF4-9AA1-431A-9994-98A36D531DAE-e1583022935862.jpeg)
![APC プチスタンダード 裏](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/03/7A6C2771-F8F2-47A4-B1F0-E5109CBD03CC-e1583023129831.jpeg)
こちらも昔撮った着用画像があったので参考までに載せておく。色が落ちてない状態でもカッコよく穿けるジーンズと思う。
![APC シルエット プチスタンダード](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/03/apczentaion-700x707.jpg)
【色落ちレポート(中間)】A.P.C. petit STANDARD(プチスタンダード)(2020.3.1)
SOMET STRAIGHT
日本発世界標準のデニムづくりを掲げるブランド。とにかくシルエットが秀逸。
![SOMET ソメ 色落ち ストレート](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/04/96882B48-5083-45B7-9C44-9ED122FD1CA9.jpeg)
![Somet straight 後ろ 色落ち](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/04/D849404B-CEE1-4F1F-B457-32A2DA5948D3.jpeg)
デニムはヴィンテージに似せることを目指しているわけではないが、所々のディテールは独特のものを採用しており(リベットや白パッチなど)不思議なブランド。デニムはもちろん赤耳。
僕は2000年代後半、ジャストサイズのジーンズを探し続けていて、レプリカジーンズから一時離れこういった新しいブランドのジーンズを探した時期があった。そのとき出会ったのがSOMET(ソメ)。今でもジーンズを作り続けてくれてるようで嬉しい。
こちらも着用記事があるので参考まで。
![Somet ストレート シルエット](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2020/04/4A90C2BE-26DA-46F7-87EF-C76D7C3D5995-e1586787103268.jpeg)
かなり股上が浅いのがわかっていただけるかと思う。こちらも色落ちしてなくともカッコよくはけるジーンズと言えるだろう。
SOMET(ソメ)ストレートの色落ち中間レポート。14.5ozの生地の色落ちを写真でお伝えします。(2020.4.13)
SOMET SLIM PANTS
2007年に発売されたスリムジーンズ。股から膝にかけてダーツを入れて細いシルエットを作り出している。股上はかなり浅く、裾幅もかなり細い。
![](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2018/02/SometSlimsono8-997x1024-700x719.jpg)
![](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2018/02/SometSlimbackall-939x1024-700x763.jpg)
色落ちがほぼ完成と言えるレベルまで到達したので、現在は時々穿く程度。ダーツの部分はこうやって平面で写真を撮ると色落ちが目立つけど、穿くとそれほど気にならない。
着用画像をこちらも参考までに載せておきます。
![](https://engineershareinfo.com/wp-content/uploads/2018/02/sometallon-1024x954.jpg)
デニムの色落ちとシルエット両方を求めるならSOMET(ソメ)のSlim Jeansはオススメ。6年穿き込んだ写真を紹介します(2018.2.18)
おわりに
僕がジーンズにハマり始めたのは2005年頃と記憶している。体が細く、なかなかジャストサイズのものに出会えなかった。
DENIME 805やThe Flat Head 3001、Fullcount 1108を経て、少しレプリカジーンズブランドから離れSOMETやA.P.C.のデニムに流れた。
その後スリムやスキニーの流れが来てからレプリカジーンズブランドも各社スリムモデルを発売。FULLCOUNT1109、Warehouse 900XX、UES400STと購入している。
今はタイトシルエットも豊富で幅広く選ぶことができるいい時代。ここで紹介してないブランドでも素晴らしい製品が世の中にはたくさんある。ぜひ自分にジャストなサイズのジーンズを見つけよう。経験上、たとえいい色落ちでもサイズやシルエットが合わないと穿かなくなってしまうので。
この記事が細身のジーンズを探している方にとって参考になれば幸いです。良いデニムライフを。