コーヒーの本を読んだ。
書籍の名は『Future of Specialty Coffee』。世界を旅しながら見て聞いて調べて考えたことをまとめる、高城剛さんのスタイルの書籍だ。
コーヒーの歴史、ストーリーをはじめ、コーヒー生産の方法や、現在の課題など幅広く解説される。
ウォッシュドとナチュラルの違いなど、分かっていたようで良く分かってなかった点も解説されていて理解が深まった。
途中からはコーヒーに深い関わりのある各国のお話。エチオピア、パナマ、ベトナム、ケニア、グアテマラ、etc.と実際に現地を訪れ肌で感じたことが文章にされている。
その国の文化や歴史をもとに分析がされ、それを追うだけでも勉強になる。
例えば、ケニアは歴史的に英語話者が多く、それがゆえに若者たちとコーヒーの関係が他国と少し異なるようだ。その国の歴史を知ることがその国のコーヒーを知ることにつながる。
また、気候変動の影響も語られる。
アラビカ種が有名だがロブスタ種も今後注目されそうで、本書で得た知識をもとに様々なコーヒーを試していきたい。
また、コーヒー生産地だけでなく、コーヒー文化の発達している国も登場する。
タイのコーヒームーブメントは面白かった。オスロのフグレンコーヒーも登場するし、オーストラリアのセブンシーズの生い立ちも語られていて、いつも飲んでいる一人として興味深く読めた。
そして最後のテーマになる国は…
学び
とある国の方の言葉、「農家は生産者ではない、生産者は自然。」
これは心に響く言葉。
僕らは自然と共に生きている。
おわりに
本書最後の章で語られるような未来は来るのだろうか。
個人的には、AIテクノロジーを駆使した焙煎機が一般人に手に入りやすい価格になる日が来たらいいな、とか。
今後もコーヒーを楽しみながら、コーヒーの未来を考えてみたい。将来カフェをやりたいな、という夢もあるので。
(参考)本書の構成
モノクロの写真。横長のサイズ感。独特の一冊。
僕はいつものようにKindleで購入したが、とても読みにくかった。電子版を購入する場合、iPadのような大きなデバイスで読むことをお勧めする。紙で買うのが良かったかなと思いつつ、将来世界を旅するときに紙の本は持ち運べないので。。
ただ、将来カフェを開いたときに、飾っておく本としてはとても素晴らしいのかなと思ったり。
コーヒーを育てるところから、焙煎、淹れるところまで最新のトレンド、技術、そして未来。幅広く語られる本書は、コーヒー好きの人にぜひ読んでみてもらいたい一冊。
読後に飲むコーヒーの味に深みが増すだろう。