iPhone Xはカメラ機能の高さに定評がある。
すてきな景色はぜひキレイな写真に収めたい、できれば一工夫を入れて。
背景をぼかした写真は今まで一眼レフの専売特許だった。
しかし最近のiPhone*ならポートレートモードが搭載されていて、ボケ味のある写真が撮れるようになった。
* iPhone 7 Plus, iPhone 8 Plus, iPhone Xに搭載されている
ポートレードモードを使ってボケ味を活かした桜を撮れるのか?今回トライしてみたので、写真を使って結果をお届けしたい。
iPhone Xのポートレートモードで撮影した桜
ケース1
一枚目はこちら。
なんともそれっぽく撮れた。しかしところどころ不自然ではある。
細部はどうなっているのだろうか?拡大してみよう。
手前の桜はくっきりと。奥の背景はぼかして。
さらに拡大してみる。
まず驚きなのが、携帯電話にくっついているカメラで撮った写真がここまでの拡大に耐えられること。一昔前から想像を絶する進化をしている。
その上で、よくないところを探すなら、シャープな形状(花びらだったり蕾)の部分が背景と一緒にボケてしまっている。かなり不自然だ。
ボケの表現はiPhone Xのデュアルカメラ(広角と望遠)とソフトウェアによって行われる。従って、一眼カメラで撮ったような自然なボケというのは得られない。
ソフトウェアが「ここもぼかそう」と判断してしまうとこのような写真になってしまうようだ。これは今後の改善でさらに向上するかもしれない。
ちなみに、ポートレードモードで撮影した写真をもとに戻すこともできる。編集画面で”ポートレート”を解除する。
元の写真と比べるとかなり雰囲気が変わる。
拡大部分はどうだろう。
桜の花びらや枝はしっかりシャープに描写されている。ポートレートモードの加工は尖ったものや細い枝などに弱いことがよく分かる。
ケース2 背景に桜が咲き乱れるとき
2枚目はこちら。手前から奥にかけて、桜がびっしりというケース。
iPhone Xのデュアルカメラもさぞかし混乱したに違いない。
このケースではケース1と違って、拡大しなくても明らかに不自然な箇所がある。この違和感は撮影している最中から感じていた。
画面中央下を拡大してみる。
うーむ、やはりこのような複雑な環境では難しいみたい。
自然にボケが広がっていく感じではなく、ぼかしている部分とそうじゃない部分に境界がある感じ。
ちなみにポートレートモードを解除した写真はこちら。
同様に中央下部分の拡大してみると…
ポートレートモードを解除したほうが自然でいい感じ。失敗したときは解除できることを覚えておくとよさそう。
まとめ
そもそも機能の名前が「ポートレートモード」。人物をよりよく移すためのもの。ボケを活かした桜を撮りたいなんて要求が間違っている。一眼カメラ使いなさい、ということだ。
でも期待しちゃうじゃないですか、なんてったってiPhone XはAppleの言う「スマホの未来」ですから。
これから何年かかかるのかわからないけど、一眼カメラレベルで撮影できるスマートフォンカメラが登場するかもしれない。
そのカメラユニットをAppleに提供するのはどこのメーカーだろうか。僕は日本のメーカーであってほしいなと思う。Sonyさん頑張って。
本記事に使っている写真は全てiPhone Xのポートレートモードで撮影したものです。