リーダーを任されたけれど何をしたらいいのだろう?
マネージャーになるにあたってどう準備をしたらよいのだろう?
そんな悩みをもつ人も多いだろう。
「新1分間マネージャー-部下を成長させる3つの秘訣」著者:ケン・ブランチャード/スペンサー・ジョンソン、という本はそんな悩みをもつ方々におススメできる書籍だ。
上司の立場だけではなく、職場で指導的立場にある人、また関係会社の方と仕事を前に進める人、いろんな人に役に立つことが書いてある。
1分間目標、1分間称賛、1分間修正の3つがメインの内容として据えられており、どう仕事に活かしたらよいか具体的にイメージしやすい。
また、1日もかからずに読めてしまう手頃さもよい。
コンパクトに物語形式でまとまった内容、それでいて重要なポイントがスッと入ってくる感覚。多くの人たちに読まれ続けている理由がよくわかる。
とにかく興味のある方は読んでみてほしい。多くの学びを得ることができるだろう。
「新1分間マネージャー」の特徴
わかりやすさ
1分間マネジメントの達人から若者が学んでいくストーリーはとても物語の世界に入りやすく、そして大事なポイント理解しやすい。
ボリュームもコンパクト、本書が伝えようとしている大切な点を見逃すことがない。
数時間もあれば読めてしまうボリュームなので、途中で挫折する可能性も少ない。
敷居が高くないという点も多くの方に愛されている理由だと思う。
すぐに実行したくなる
1分間目標、1分間称賛、1分間修正の三本柱。
これらはシンプルでいてパワフル。
それでいて難しいことは何一つ言っていない。意識すればすぐにでも実行できそうな内容。
なんかできそうだな、と思えることは重要で、最初のトライをとても始めやすい。
明日から、いや、今からやってみよう、と思わせてくれる。僕らを前向きにさせてくれる内容。
基本の大切さを改めて教えてくれる
ほめることの大切さ。
なぜ大切なのか、そういったことがわかりやすく解説されている
日本て減点評価がされがちな文化があるのかな、と。
褒める文化は意識して作っていかないとな、と思う。
変わらないものと変わっているもの
初版は原著が1981年。しかし革新的原理は今も変わらず、ストーリーもほとんどそのままだという。
そうはいっても時代は変化している。新1分間マネージャーはその点は考慮されているとのこと。
1分間マネージャーが3つの秘訣を教え始めた当時、トップダウン型のリーダーシップが当たりまえだった。今や、すぐれたリーダーシップはむしろ横並びの協調的関係といえる。「新1分間マネージャー」にも、そのことが反映されていることがおわかりになるだろう。
こんな人におススメ
- 上司の役割についている方
- 部活やクラブ活動、サークルでまとめ役や指導役を担う人
- アルバイトでも一定レベルの責任者やトレーナー、指導の役割を担う人
- 人に何かを教える立場にある人、または近い将来指導的立場につく人
- 子育てをしている方
おわりに
この本は「人」の本である。
組織を作るのは人。仕事をするのも人。上司も部下も同僚も人。
だから「人」について向き合い分析し、エッセンスをまとめた書籍となっている。
どうしたら人はやる気になって仕事に取り組むのか、とても多くの気づきを得ることができる。
あとは実践してみてアレンジを加えていくことが大切なのかなと思う。
「知識の真髄は、もつだけでなく使うところにある」とは書籍の中でも紹介されている中国古代の賢者、孔子の教えである。
そして最後に。
本書の最初はこの文章から始まる。
毎日1分間、手を止めて部下や同僚の顔を眺めてみよう。彼らこそが、最も大切な資源であることを思い出そう。
この文を毎回思い出すだけで、この本を読み直す価値があると言えると思う。
人は忘れてしまう。だから何回も読み直そう。そう思える書籍でした。