諸行無常という言葉がある。
世の中に変化なく永久に続くものはない。
春は桜が咲く。
しかしあっという間に散ってしまう。だからこそ限られた美しい桜を楽しめる時間を日本人は大切にする。
春の限られた期間にだけ咲く桜の歌が、日本には一体何曲あるだろう。
花見で有名な場所もあるけど、街中で咲く桜だって美しい。
もちろん桜だけじゃない。
春には美しい植物や花を見つけることができる。
梅雨の季節は雨が多い。
でも紫陽花が素晴らしい。
紫陽花と一言で言っても、一つ一つの色は全く同じではないことにも気づく。
しかし美しい色もいつかはあせてしまう。
主役の座を、次の季節の花たちに譲るように。
僕はオーストラリアの田舎町に2年以上住んで今年帰ってきた。住んでいたエリアには四季はなくて、大まかには雨季と乾季しかなかった。
日本に帰ってきて驚いたのは季節の移り変わりとともに本当に多くの変化があること。なぜ日本人が繊細で感受性が豊かなのか、海外から帰ってきてなんとなく分かった気がする。
同じ瞬間というのはなくて
いつも変化をし続けている。
外に出て改めて気づく。
見え方は光の当たり方によっても大きく異る
太陽の位置が違うだけで見える景色も変わる、
同じ対象でも、朝、昼、夕、夜と表情を変えながら。
ただの猫じゃらしすら美しくみえた。
カメラを持って外を歩くだけでいろんな発見があるものだ。
日々をせわしなく過ごしていると気づかないかもしれない。でもゆとりを持って外を歩きながら、小さな変化に気付きながら日々を過ごすと、また日常が少し違ったものになると思う。
そんなことに気づいた今日この頃でした。