写真の7Artisans 25mm f1.8は、35mm換算で約38mmのXマウント用単焦点レンズ。標準レンズ域のレンズでみたままを撮りやすい。そして18cmまで寄れるので被写体にかなり近づける。f1.8という明るさ、約150gという軽さ。それなのにレンズ単体9,900円(レンズフード別売り)。マニュアルフォーカスのみ可能なためオートフォーカス機能は使えないし、逆光など意地悪な環境での撮影は厳しそうであるが、スマホとは違う写真・撮影体験を楽しむことができるレンズと思う。
これをX-E3につけると、冒頭アイキャッチ画像のような立派なカメラが出来上がる。
重さはレンズ・ボディトータル500g程度と軽くて持ち運びも容易。
スマホで撮れる写真に満足できない。カメラが欲しい。せっかく始めるなら写真とカメラを勉強したい。できれば安く済ませたい。。
そいういう方がいたら、ボディは富士フイルムX-Eシリーズ+1万円くらいのマニュアル単焦点レンズという組合せはおすすめ。1番の問題は、X-Eシリーズは現行機種が生産されていないこと。中古で探すしかない。富士フイルムさんよろしくお願いしたい….
この組合せで撮影してみて思ったことはこう:
- 写真を撮る性能は申し分ない
- 軽い
- ファインダーがある
- 物理ダイヤルがある(シャッタースピードなど)
- レンズは単焦点でマニュアルフォーカスのレンズなら絞りリングもある
- マニュアル操作で写真を撮る体験が楽しめる
被写体と向き合い、ダイヤル・リングを回してカメラの設定を整え、ファインダーをのぞき、フォーカスリングを回し、ピントを合わせ、シャッターを切る。
このカメラはそれができる。フルオートも便利だが、マニュアルにはマニュアルの良さがある。写真の本質を学ぶことができる。明るさを自分で決め、どこにピントを合わせるのかも自分で決める。自分で写真を撮る、の意味が変わってくる。
僕はこの操作を通じて写真を学んだ。写真について考えるきっかけを得た。もしボディをお持ちならレンズは1万円くらいで買えるのでぜひ試してほしいと思う。
フジのボディは複数のモデルでSSダイヤルがあったりするのでその点でオススメ。
ちなみにX-Eシリーズには手ぶれ補正機能がない。
しかしよく考えてみれば、フィルムカメラの時代に手ぶれ補正があっただろうか。それでもみんな写真を撮っていたはずだ。少なくとも昼間は問題になるシーンは少ないはず。そもそもライカM型の最新機種は今も手ぶれ補正機能はない。ないならないなりに撮る。手ブレを防ぐにはシャッタースピードが遅くなりすぎないようにする必要がある。シャッタースピードを速くするにはどうしたら良いだろうか、、と考える。むしろカメラの勉強になる。
マニュアル単焦点レンズは絞りの開け閉めもピント合わせも自分の手で行う。
絞りを開けたり閉めたりすれば、レンズの絞りが物理的に動くのも観察できる(電子制御されてるレンズはこうはいかない)。
僕はライカM型を手に入れてから色々学んだが、別にそんな高価なモノを買わなくとも同じことを学べる。富士フイルムさんはいいカメラを作ってくれている。七工匠さんはお求めやすいいいレンズを作ってくれている。これを今回はお伝えしたくて記事を書いた。
X-Eシリーズは2023/1時点で中古を探しても数が少ない。値段も上がっているように思う。X-Sシリーズも入門用としては良さそうだけど、やっぱりスチル用で絞りリングやシャッタースピード等の物理ダイヤルがあるカメラは残って欲しい。富士フイルムさんには尖ったカメラも作り続けてほしいなと願う。
X-E3+7Artisans 25mm f1.8で撮る写真
作例と言えるほど撮影していないのだが、何枚か。
18cmまで寄れて使い勝手はなかなか。
ボケ感も楽しめるし、周辺光量落ちもあり雰囲気のある写真が撮れる。
たまボケはこんな感じ。
悪くないじゃないか…と思った。
逆光だったり明暗差があったり意地悪な環境では厳しい印象。あんまり作例がなくて恐縮だけど。
とはいえ25mm(35mm換算38mm)の画角で使いやすく、軽くて、18cmまで寄れて、ボケも楽しめるし、幅広く使える。マニュアルレンズを試してみたいという人にはおすすめです。
フードは七工匠のねじ込み式メタルフード7LF-M46Hというもの(レンズとは別売り)。