なぜ日銀は金利を上げるペースが遅いのか。すぐに上げたがらないのか。否、上げられないのか。
『日本銀行 我が国に迫る危機』著者:河村小百合、は2023/3時点の本。インフレが起きても日銀が利上げ出来ない理由がロジカルに説明されている。
そして2026/2現在。イールドカーブコントロールは2024/3に解除され、2026年はさらに金利を上げるフェーズに入っている。
日銀黒田さんのやり方が良くないとは言われていたが、本書は極めて手厳しい言葉で批判している。金融についてもっと勉強しないとな、と思わされるが、本書を読む限り日本の未来は明るくない。どうやって正常な状況に戻すのか。
なぜ中央銀行がこのような事態を引き起こしてしまったのか。国を背負う重要な組織に、優秀かつ倫理や正しい決断力を持つ人たちを集めて据えなければならない。裏で何が起こっていたのか。『失敗の本質』という本で、「空気が支配する場所では、あらゆる議論は最後には空気によって決定される。」、という言葉があったことを思い出しながら読んだ。
近年なぜ一気に円安に振れているのか。世界にはバレていると言うことらしい。やばいことは知っていたが、どうヤバいかの勉強を僕は怠っていた。これはかなり反省点。
資産形成をする上で、日本の未来が危ういことは認識の上で、長く使えるものは買えるうちに買う、JPYだけで持たずできるだけ資産は分散する、を心がけてきた。
しかし、それでは足りないのだ、ということが本書を読んでの学び。
海外に出てチャレンジしなくては、といつも書いてきたが、その思いはより強くなった。外貨を自分で稼げるようにならないと。そう思わせるに十分なほどのインパクトがこの本にはある。
現在の状況を調べる限り、2024年以降は軟着陸を目指して慎重に対応を進めているように見える。ただしいまだ日銀の巨大すぎるバランスシートの課題は残る。金利上昇局面の逆ざやリスクはどう乗り越えるのか。ETFをどう処分していくのか。
この本は悲観的よりな視点で描かれているように思いつつ、楽観論の人たちの理屈も勉強する価値はあるのかなとも思う。両極端な意見を一旦理解することは大事。今もっと円安に振れないところを見るとまだ知らないこともある気がするので、もう一冊くらい何か読んでみたい。
そして、今後のマーケットの動きに注目したい。
この本を読んで、どう解釈し(あり得ないと見るか、あり得ると考えるか)、どう行動するかは我々個人次第。財政危機に陥った国として、アルゼンチン、キプロス、ギリシャ、etc.とあるが(いずれも2000年以降)、我々に何ができるのか。個人としてどう振る舞うべきなのか。勉強しなければ、と思わされる一冊であった。

















