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2018-03-18 Book

「ホワイトラビット」を読んで。伊坂幸太郎さんらしい、泥棒と立てこもりと家族の小説。

伊坂幸太郎さんの「ホワイトラビット」を最近読み終えた。

いわゆる伊坂さんワールド全開で、途中まで読んでしまったら最後までだーっといってしまうしかない。

伏線の数、状況の整理と把握、登場人物の整理と、比較的理解に時間がかかる作品だと思う。何も考えずにさーっと読んでいると、後半でなにー!となることは必至。

Amazonの書評を見れば、だいたいの評判も分かるし、どんな作品か想像できるだろう。ここでは僕の感じたことを書きたい。

「ホワイトラビット」のレビューとして書きたい感想は「家族」について、です。

家族

僕は小説にもメッセージ性を期待してしまうのだけど、今作はそこまでのメッセージ性を受け取ることはできなかった。

けれども今作も”家族”が1つのポイントになっていると感じた。伊坂さんの小説ではよく家族が描かれる。「オー!ファーザー」は特に好きな小説の1つ。

「ホワイトラビット」には以下の家族が登場。

物語を構成するキャラクターは、家族がいてそれぞれが何かを抱えていて、みなが必死に生きている。

そこになんだか感情移入してしまって、僕はこの小説がお気に入りの1つになった。

特によかったのは夏之目課長の回想。娘との人生についての会話で出てきたフレーズ。

「はい、生まれました。はい、死にました。みたいなものじゃないのか」

「違うよ、はい、生まれました。はい、いろいろありました。はい、死にました。」

『ホワイトラビット』伊坂幸太郎

 

宇宙に比べれば僕らの人生なんて、となってもおかしくないところ、「はい、いろいろありました」の大事さを教えてくれる。

自分自身も将来娘に人生を教わる日が来るだろうか。

 

まとめ

伊坂さんらしい小説を読みたい人にとって、ハズレのない小説になるだろう。

張り巡らされた伏線と最後の回収の見事さ。テンポの良い会話。

著者の洞察の深さと、それを駆使した登場人物の会話。心にささるフレーズ。

壮大な物語ではないかもしれないけれど、日常から大きく外れない世界で繰り広げられる人間の物語。これが伊坂さんの描く小説なのではないでしょうか。

ホワイトラビット@Amazon


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