カメラについてもっと勉強しよう。
そう思って買ったのが「カメラとレンズのしくみがわかる光学入門」(安藤幸司著)。この本は、月刊「デジタルマガジン」に掲載した「大人の光学入門」を再編集された単行本。著者は機械・電子分野のエンジニアの方。
本書の内容は写真とカメラの歴史や構造から原理まで幅広い。
光とは(波か粒子か)。
色とは。
レンズとは。
F値とは。
ファインダーとは。
撮像素子のはなし。
etc.
計算式なども結構紹介される。
学生時代、物理は得意な方だったのだが、この本はなかなか難しく感じた。読んでもカメラの仕組み全ての詳細を肌感覚で理解するところまでいかなかった。カメラってこんなに多くの技術の塊だったんだな、と実感できたのが大きな収穫。
カメラについて勉強したい人にとって、十分濃い内容だと思う。でも僕のような素人にとっては少し難しめに感じる。
けれども、とても面白かった。
「入門」と名はついているものの、内容はかなりしっかりしていると言える。なんといっても、“カメラ”入門ではなく“光学”入門であることに注意されたい。
この本がオススメな人
・写真やカメラの歴史、構造、仕組みについて学びたい人
・理系な内容に苦手意識がない人
スケッチを交えながら解説してくれており、読み進めやすい。
個人的に読んでよかったと思うこと
カメラは使っている側としては、カメラ一つの製品として見るけど、中身は多種多様な技術の集合体であることを改めて学んだ。
レンズ一つ造るにも相当な技術が詰まっている。収差やらコーティングやら、過去の技術者が改善してきたことが今に活かされている。物理的な仕組みに加えて、今はオートフォーカスなどのソフトウェアの改善も追加され、カメラは進化を続けている。とても奥が深い世界。
また、「光」について十分な理解がないとカメラや写真を理解することはできないこともよく分かった。
学校で学ぶ物理の授業。そのときすぐには役に立たないものも、こういうところですごく役に立ったりするから面白い。
カメラについて勉強を続けていき、あとでもう一度読み直したらまたすごく学びがありそう。
カメラ沼にのめり込んでいくぜ!という方はぜひ読むことをお勧めしたい。
おまけ
よく見るRGBという文字。HTML・CSSでも出てくる。
これはRed、Green、Blue光の三原色の頭文字。そりゃそうなのだけど、「あーそういうことか」とすごく納得。
いままでわかっているようで分かってなかった。
これって常識?
こういう発見があるので、さまざまなジャンルの本を読むのは楽しい。
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