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ラグビー フィールド

ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」(荒木香織著)を読んで。プロから学ぶ心の持ちよう。

2018-10-27Book

荒木香織さんはスポーツ心理学を学問として学び理論を体系的に理解した上で様々なことを提言されている方。

2012年からエディジョーンズさんに誘われて2015年までラグビー日本代表のメンタルコーチを務めていた。

当時のラグビー日本代表は2015年大会で南アフリカ代表に勝利するという大金星を上げ、過去1勝しかできなかったワールドカップで3勝するという結果を残している。

そんなチームでの経験も語られている、『ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」』から学ぶことが多かったのでメモを残しておこうと思います。

今日の記事の目次:

  1. 「平常心で試合に臨む」は間違い?
  2. 自主性・主体性の大切さ
  3. 基準を「いま」に置く
  4. ほめられた記憶が自信を生む
  5. 「やめることの大切さ」
  6. うまくいかなかったときの捉え方

「平常心で試合に臨む」は間違い?

「練習通りに」、「平常心で試合の臨む」と考えてもあまりいい結果は出ないということ。これは科学的に証明されているとのこと。

むしろ適度に興奮し、不安もある程度抱えている状態のほうがいいパフォーマンスができると言われています。

だから平常心を保とうと思うこと自体が実はちょっとずれている、のかなと思った。

仕事でもいつもと違うシチュエーションや環境で大事なプレゼンをすることもある。


そんなときにどう考えるか。


平常心を保とうと思うんじゃなくて、適度な緊張を持つことはいいことだ、と思うようにする。

そしてその状況をイメージしながら練習する。それが大切。

そういう気づきがあった。

当時の代表監督エディさんの言葉も紹介されている。

「僕は毎日、ものすごいプレッシャーと戦っている。プレッシャーを感じなかった朝はない。そんな自分を落ち着かせるには、仕事をするしかない。相手を分析して、戦略や戦術を考えるしかないんだ。」

強烈なプレッシャーを感じる日々をどう過ごすか。


準備をしっかりするしかない。

調査し考え実行する、仕事をしっかりするしかない。


これもシンプルでわかりやすい。

平常心とは何か?難しいけれど、プレッシャー、緊張感は常に感じながら、それに打ち勝つべく仕事に集中するべし、それが僕なりの解釈。

自主性、主体性の大切さ

自分でコントロールできることが多いほどモチベーションは高まる—研究でそういうことがわかっています。

誰かに言われるより自分で考えて行動したほうがやる気はでる。

だからある程度は任せるべき、というのが一般論。

若い人には、自分で考えてもらって多少の失敗は許容する、というのがいいのかなぁとも思うのだけど、厳しい時代、各企業どこまでそれができているか。

職種にもよるだろう。

スポーツでも監督の言うことは基本的に守らなければチームが成り立たない。

でも言われたことだけやっていても面白くないし、臨機応変な対応ができない。

自分の裁量でアレンジしていいこと、ダメなこと、どこまで任されているかの理解。

任せる側も明確に何を任せるのか、何は守らなければならないのか、イレギュラーな事象にぶつかったときに対応は良かったのか直すべきところがあったのか、しっかりと確認していくことで相互理解が深まるのだと思う。

上司も部下もお互いがこれらを考えながらうまく進めていく必要があるのかな、と。

「自分ならこうする」を持ちながら、自分で決めていいところは自分で責任持って決める意識が大切なんだと思う。

基準を「いま」に置く

自分自身は日々変化している。

数年前の自分とは違う。

昔だったらこれでうまくいったから。。。

という考え方は危険。

過去成功したことを今やってうまくいくという保証はない。

基準を「いま」に置く

いま何をすべきか。

自分を客観的に見つめて状況を把握してやるべきことを整理できる人が生き残っていくのかも。

これ、すごく難しい。

でも、基準を「いま」に置く、は意識したい。

ほめられた記憶が自信を生む

…記憶することで、自分のいいところを確認できる。そうやってうなくいったときの感覚、身体の感覚や心の感覚を覚えておくと、次も連続して成功させる自信につながるということが、研究で明らかになっているのです。

なので、「いいところはわざわざほめる必要がない」とスルーしてしまうのがいちばんいけない。いいところは「いい」と、しっかり認めてほめてあげることが、自信をつけ、モチベーションを上げるには非常に大切なのです。

なるほど…

それいいね!

って伝えてあげることの大切さをすごくわかりやすく解説してくれている。

そう、いい仕事した時だけじゃなくて、ちょっとした仕事の進め方でもよかったらそれを伝えてあげる。

グッジョブ、でもナイスプレー!でもいいから。

よし、これも明日から意識しよう。

日本てどういうわけかマイナス面を見られてしまう傾向がある。

そこが良くないから改善した方がいい、とか。

もっと〇〇しなきゃダメだ、とか。

それも大事なんだけど、それいいね!という伝え方もバランスよく使っていくと日本全体がよくなるのかなぁと思いました。

「やめることの大切さ」

いくらたくさん目標を立てても、身体はひとつだし、時間は一日二十四時間しかありません。それならば、そんなに目標ばかり立てずに、本当に必要なものだけに絞ったほうがいい。

そうすれば、時間的にも余裕ができて、焦らなくてもよくなる。結果として、目標を達成する可能性も高くなるはずなのです。

つまり、ときには引き算も必要だということです。

「やめることの大切さ」

そこに気づいていない人は、意外と多いのではないでしょうか。

モノの整理整頓だけじゃなくて、目標の整理整頓。

たしかにこれも重要なのかなぁと感じる。

僕はいま仕事が忙しいのにやりたいことだらけ。

英語の勉強もしなきゃだし本も読みたいし旅行に行きたいし。

何を引き算するか、ときに見直す事も重要。

新たな目標立てるのって前向きで楽しいし頑張ってる自分みたいなところも出るんだけど、「やめることの大切さ」を再認識して選択と集中も意識しよう。

やりたいことがたくさんあるのはいいことで。でもありすぎて何から手をつけていいかわからなくなっているのなら、引き算しながら最初に目指す目標を選んで定めてみる。

Less is More. 目標設定にもこの考えを。

うまくいかなかったときの捉え方

うまくいかなかったときは、「失敗した」ではなく「いい経験をした」というようにしたいものです。

これ、この考え。

常に前向きに。失敗こそが成功への糧になる。

悪意がない失敗や、致し方ない失敗、前向きに捉えられるものについては、「いい経験したね」と言ってあげたほうがいい。

失敗した側も最初は落ち込むけど、すぐに前を向く。そして二度と同じ失敗はしない。

そういう気持ちで捉えていきたい。

失敗したという経験は財産。

漫画「スラムダンク」で常勝チームの山王が湘北に負けたときに、相手の監督が使ったことばがある。

「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる。

失敗したときの気持ちを知っていることも重要。

そこから這い上がったという経験も大切。


失敗は何かにトライしないと得られない経験なのだから、前向きに捉えて挑戦しつづけるべし。

おわりに

ラグビー フィールド

とにかく学ぶことの多かった本。

ラグビーに興味がなくとも大変勉強になりますので、一度手にとってみてはいかがでしょうか?

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Yo
エンジニア(Mechanical)。日々の生活や読書、仕事などから学んだことをまとめます。
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