「おまえは今までに食ったパンの枚数を覚えているのか?」
漫画ジョジョの奇妙な冒険第1部で、石仮面をかぶって吸血鬼と化したディオ・ブランドー(DIO)が発したセリフである。
これは悪役として衝撃的にカッコイイ(格好いいという単語が適切かわからないが)セリフであり、ジョジョを読んだ事がある人は絶対に知っている。
悪のカリスマ・ディオの発言に、シビれ、あこがれた人もいるだろう。
ちなみに会話の流れは以下の通り
「きさま—いったい何人の生命をその傷のために吸い取った!?」
「おまえは今までに食ったパンの枚数を覚えているのか?」
さて、この言葉は、”吸血鬼からみた人間”は、”人間からみた食パン”という例えを示している。
これは結構強烈で、食パンそのものに命があったことは連想されないことから、吸血鬼からしたら人間なんて命あるものとも思っていない可能性がある。
ディオ・ブランドー、悪いヤツすぎる。
ではここで、DIOの言葉を一部変更してみたい。
「あなたは今までに食べたエビの数を覚えていますか?」
エビはとりあえず思いついたから使っただけ。エビからしたら失礼な話かもしれない。
鶏肉の量でも
豚肉の量でも
牛肉の量でも
しらすの数でも
ししゃもの数でも
牡蠣の数でも
同じ。
人間も命あるものをいただいて生きている。
どのくらいの人がそう思って食事をしているか。大事なことを忘れていないか?
「いただきます」
とはそういうこと。
もともと「あなたの命をいただきます」という意味。
昔から、日本人にとって食事をすることは神事だった。ご飯をいただく前に、手を合わせて感謝の気持ちを捧げる精神が日本にはある。
だからご飯は米粒1つ残しちゃいけないよ、と教わるし、食べ物を粗末にしない!と叱られる。
「いただきます」の意味を再認識し、ご飯をいただきたいと思う。
ジョジョの奇妙な冒険で発せられたDIOのセリフは実は、すごく考えさせられる一言だ。
悪のカリスマは僕らに大切なことを教えたかったのかもしれない。
「おまえは今までに食ったパンの枚数を覚えているのか?」