エンジニアという仕事にも色々な職種がある。
システムエンジニアや建築士、家具家電のメーカーで設計をしている人、石油や電力プラントで設計している人、挙げればきりがない。
同じ会社の中でも、機械や土木が専門の人もいれば電気や計装システムが専門の人もいる。最近ではサイバーセキュリティというのも重要な専門の一つになってきているのかなと思う。
専門性だけでもここでは挙げきれないほどあるし、時代とともに変化していくのだろう。
ちなみに僕は機械を専門にしている。
海外に出たらMechanical Engineerと名乗る。
そんな多種多様な仕事がある中で、僕は一つ共通して言える重要なことがあると思っている。
それは
Simple is Best
有名なところではMacやiPhoneなどのApple製品が挙げられる。僕も愛用している製品たちだ。
iPhoneやMacを観察すれば判るが、とにかく色々なものをそぎ落としている。
iPhoneが発表された際、今ではガラケーと呼ばれる携帯電話から物理キーボードをなくし、大きなディスプレイとホームボタンだけ1つまでしぼった。
そしてiPhone X以降、ついにホームボタンまでなくなった。さらにイヤホンジャックも省かれた。
とにかくシンプルなデザインを目指し余計なものを削るフィロソフィがAppleには根付いている。こちらについて「Think Simple」という本を読むとより深く学ぶことができる。
Simpleさは目に見えるモノの設計だけに限らない
例えば、こんがらがったややこしい問題に直面したとする。解決するためには、その問題を解きほぐして何がポイントなのかを見出さなければならない。
多くの人が関連する仕事なら、その人たちに説明して理解してもらわなければいけないだろう。
ここでもいかにシンプルにポイントを伝えられるか、というのが大事になる。
Simpleにするのは実はとても難しい
設計も含めて仕事で難しい案件をかかえたことがある人なら理解してもらえると思うのだが、シンプルにまとめるというのは非常に難しい。
頭の中でとにかく考え抜いて、結果までを出すにはすごく時間がかかる。
すぐにポイントを得て、正しい道を見つけられるセンスがある人は本当に貴重(本当に尊敬します。)
一方で複雑にするのは簡単。
電化製品なら、必要な機能に全てボタンをつければいい。
思いつくことを全てそのまま書き連ねればいい。
しかし、それらはユーザビリティを失うし、故障や不具合を起こす可能性が増える。生産コストもかさむだろう。保守性も損なうに違いない。
何よりも美しくない。
シンプルで美しい製品や仕事に僕は惹かれる。
なぜならそこにはデザイナーの魂が込められているから。
そういった製品には愛着が湧くし、大事に使いたくなる。
そういった素晴らしい製品やサービスが溢れる世の中になって欲しいな、
と思う。
そして一人のエンジニアとして、Simple is bestを求めて日々自分の実力向上を目指していきたいと思っている。