最初に断っておくのだが、SIGMA fp Lそのものが悪いという話ではない。勝手にライカのMレンズと組み合わせた結果、勝手にJPEGの色が自分に合わなかったという話である。
純正レンズや相性の良いレンズであればウェブで情報があるように素晴らしいカメラであると思われる。
僕は、軽くて、かっこよくて、動画性能に優れたカメラということで、Mレンズで動画+静止画を撮るためSIGMA fp Lを購入した。
SIGMA fp L購入。ライカMレンズを使うため。動画を撮るため。
6000万画素を超えるすごいカメラだ。
トリミング耐性もすごい。
これをトリミングしてもこれだけ写っている。
ライカっぽいしっとりした空気感の絵も撮れる。
SIGMA fp系の特徴であるカラーモードで遊ぶこともできる。特に青の表現がいいなと思った。
動画撮影に強いカメラであり動画機能も素晴らしい。
でも。
まず第一に周辺色かぶりに悩まされた。SIGMA fp Lに手持ちのライカのMレンズを合わせて普通に撮ると周辺に青が被る。
50mmのSummiluxでもSummicronでも発生。広角レンズは発生しやすいと聞いたことはあったが、50mmでもダメなケースがあるとは思っていなかった。
記事: SIGMA fp Lと青かぶり with Leica Mレンズ
カメラ側にカラーシェーディング機能があり一定程度改善するが、それでも条件が変われば色かぶりが見られた(もっと追い込めば解決するのかもしれない。僕は諦めてしまった)。
そして、どうも色が自分に合わない。
Raw現像で色々といじれば良いのかもしれないけど、僕はJPEGも多用するのでそっちでもいい色が出てほしい。SIGMA fpシリーズはカメラ側に各種カラーモードを用意しておりティール&オレンジやパウダーブルーは人気。カメラがそのまま出す色も僕には大事なのだけど、色々設定をいじったりしたものの、どれもなんかしっくりこなかった。
M10-Rとどうしても比較してしまうからかもしれない。純正と比較しちゃいけないんだけど、JPEGの色は自分にとって大事だということを認識した。
最後に、一定の条件下で撮ったときの肌の色。これも表現が難しいんだけど、コッテリめに仕上がるのが合わず。ただ、条件によってはすごくいい色を出すときもあって、使い込めば、というところだったけど、上記最初の理由もあってそこまでやりきれず。
SIGMA純正レンズを買えばすごくいい写真と動画が撮れると思いつつ、もともとの目的はMレンズで使うことだったし、使用頻度が少ないカメラを手元に置いておくのも申し訳ないので、手放すことにした。誰かに使ってもらえれば…
動画はどうだったか
Summilux-M 50mmで撮った動画はやはり雰囲気があってよかった。今見返してもこれはこれでいいなと思いつつ。。。
Lマウント用アダプターは…
MレンズLマウントアダプターを合わせて購入したが、これをつけるカメラがなくなってしまった。こちらも買取査定してもらったが、買値に対して売値が結構下がるようで、ニーズがあまりないらしい。。じゃあとりあえず持っておくか、ということで残すことに。
おわりに
最新のカメラだけあって売値もそんなに悪くはないけれど、とはいえ買ったときと売ったときの差額はそれなりで、それで3ヶ月使った形になる。高い勉強代だったけど、今回でカメラとレンズについて経験値を積んだし、相当勉強した。身銭を切ると真剣度が変わる。
デジタルカメラの構造、センサーの仕組み、色づくりの仕組みまで本からWebから読み漁り学んだ。
これは僕にとっての財産であり、今後も役立つだろう。
そして、ライカM10-RブラックペイントとQ2へのコミットがより強くなった。
この2台で行こう、と。
Mレンズで動画を撮る、というのは頭を冷静にして、一旦諦める。動画はしばらくQ2でトライしようと考えている。将来この記事を読み直せば、「何やってんだか」という気持ちになると思うが、これもまた自分の歴史。いろんな経験を繰り返しながら、自分にとっての写真とカメラを突き詰めていきたい。