仕事には色々ある。
エンジニア系の仕事もさまざまで、新設設備の設計から既存設備の運用・維持管理まで幅広い。
稼働中の設備を担当すると、避けては通れないのがトラブル対応。
予備の設備があって取り急ぎ問題ない場合はありがたい。予備の設備が壊れない限り大丈夫なので少し余裕を持って対応できる。
しかしカバーのしようがなく、トラブル解決しないと設備を復旧できないケースもある。これは土日でも深夜でも電話がかかってきて対応が必要なパターンだ。
今日はトラブル対応についての姿勢について書いてみたい。全ての業種に当てはまるわけではないが、参考になればと思う。
トラブルが発生したら
最初は何が起きたか把握するところから。以下は設備トラブルをイメージしている。
- どこで何が起きているのか
- 原因は現場でわかっているか
- 復旧の見通しはあるか
- どういう影響があるのか、影響の範囲はどこまでか
- いつまでに何が必要か、バックアップ方法はあるか
- 誰が状況を把握しているか、誰に聞いたら一番早く情報を入手できるか
- 報告すべき組織はどこか
- 法律上何か対応が必要か
- エスカレーションはどこまで行うか
- etc.
原因がわからない場合、情報収集する。自分が現場にいければ現場に向かう。聞くより見たほうが圧倒的に情報の質がいい。現場に行けないなら少なくとも写真や図面があると全然違う。
現場に行けない場合、電話やメールの情報を頼りに、図面を開き、事象の把握に努める。
情報が不足していたら、もしくは自分が知らないことがあれば知ってそうな人に確認する。
限られた時間で答えを出さなければならないので、究極の集中力を発揮することになる。
頭は戦闘モード。
こんな状況ないほうがいいに決まっているが、残念ながら世の中なんのトラブルもなく全てがうまくいくなんてありえない。
こういうトラブルに遭遇し、それが自分の仕事の範囲なら、全力で取り組むしかない。
逃げてもしょうがない。やるしかない。
トラブル対応のメリット
そのときは大変だが、トラブルを解決する経験は間違いないなく自分のためになる。
これまで気にもしなかったところで、重要な設計のポイントがあったりするもので、勉強になることも多い。
対応中は尋常ではない集中力で頭をフル回転させるし、必要な情報をインプットしようというニーズがあるなかで資料を読み込むので、短期間で知識を習得できる。そしてその事象に関わることについて理解が深まる。また、それらを他の人へも説明をすることになるので、資料作成から説明まで総合力を鍛えられる。
失敗もたくさんするし、こうすればもっとよかったということも多い。でもそれらは全て糧となり今後に役立つ。
そして何より、最後まで解決すると修羅場を潜ったという経験と自信がつく。
無傷でスムースな日々を過ごすのも良いし理想だが、傷だらけになりながらも前に進むことは決して悪くない。ドラゴンボールのサイヤ人は限界まで戦った後に一気に成長を見せるが、エンジニアも一緒と思う。
なお、チームをまとめる立場になってくると10人のチームなら10人分のトラブル情報が入ってくる。自分が判断する立場なら、難しい判断を迫られることも多い。
繰り返すが、それも全て経験になる。前向きに取り組んでいこう。
関連記事:
- 失敗してそこから解決まで努力した経験こそがエンジニア、いや社会人としての深さを作る。語れる武勇伝はあるか。(2018.6.15)
- 設備トラブルは複数重なることもある。そのときの心持ち。(2024.2.29)