車に愛着がわかなくなってきたら、この本を読んでほしい。
伊坂幸太郎さんの「ガソリン生活」。
僕の人生を変えてくれた本といっても過言ではない。
この本を読んで、車を大切にしようと思う気持ちがすごく高まったから。
この物語では車同士が会話をする(車と人間は会話できない)。斬新。そして彼ら?の会話はかわいらしい。
車の視点から見た人間社会、車世界をユーモアたっぷりと描く伊坂さんのセンス。
最後の〆もバッチリなこの小説は、僕の中でベスト3くらいに入る。
伊坂さんの小説はテンポがいいのと、小気味好い会話がステキで、大変読みやすい。伏線も見事に回収されることが多く、すっきり感も○。
そんな小説家が車が会話するお話を書いたんだから面白いに決まっている。
褒めすぎかもしれないけど、僕にとってはそれくらい印象深い本だった。
車を所有している人、車を運転することがある人、車に乗ることがある人、みなさんに読んでほしいなと思う。
「ああ、車を大切にしなきゃな」って思ってもらえるだろう。
きっと次から車を見る目が変わる。車に話しかける人もいるかもしれない。
みんながこの本読んだら、安全運転になって交通事故減るんじゃないかと僕は本気で思っているほどだ。
緑のデミオと家族
緑色のデミオゆえに「緑デミ」と呼ばれる今作の主人公は、乗車する家族の会話を聞きながら、そして周囲の友人(友車と言うべきか)と情報交換しながら話の真相を理解していく。
それを読み手が追いかける感じ。
家族と車の描き方がまた優しい小説になっていて、車から見た家族という描写もとても新鮮。
家族が車を降りて遠くにいってしまうと話が聞こえなくなるもどかしさすら読み手は緑デミと共有できる。伊坂さんさすがです。
おわりに
車がメインアクターの小説。伊坂さんの小説が好きな人はもちろん、最近車への愛情が足りてないなぁという人には是非読んでほしい。
実はこの小説を読んだのは随分前なのだけど、緑デミを思い出して読後レビューを書きました。
みなさんも読み終えた後、もし街で緑のデミオを見かけたら「あ、緑デミ」と心でつぶやいてしまうでしょう。