「60点主義」で仕事のムダをなくし、スピードもアップというのはよく聞く話。
生産性が低いといわれる日本の会社・組織。僕らは生産性向上について、いろいろとトライする必要がある。
進捗をマメに確認しつつ修正を入れながら最短距離で仕事を進めるという目的において、60点のレベルでまずアウトプットし、チェックを入れていくのはいい取り組みだ。
ここでのポイントは、僕はスピード感だと思っている。
スピード感という観点では100点が必要で、でも最初のアウトプットの質は100点まで仕上げる必要はないよ、と。
だけども、「60点」というのは最終的な製品やサービスまで60点でいいということではない。と僕は考える。
それは僕がエンジニアだからかもしれない。
違う考え方もあるだろう。
でも1人のエンジニアとして、僕は、製品になるもの・モノとして出来上がるものは120点を取りに行きたい。
100点じゃない。120点。
期待を超えるという意味で120点。
60点の製品には惹かれない。
みんなが全ての仕事を60点で仕上げたら60点の会社になってしまわないか。
それが僕の懸念だ。
60点主義で業務をスピード感を持って進め、最終製品は120点を目指す。
最近日本の会社がワクワクするような製品をどれくらい出しているだろうか。
ドローンなんかは日本の技術力ならいい製品作れそうなものだが、海外のメーカーに勝てていない。
かつての勢いを失ってしまった家電メーカーも1社や2社ではない。(世界でトップを走る企業もたくさんあるけど。)
日本は生産性が低いと言われている。効率化を求め各企業が努力しているのも分かる。
でも効率化することだけが目的じゃないはずだ。
いいものを、魅力的なものを効率的に生み出すことが目指すべきところじゃないのか。
物作りに携わっているみなさん自身が、ワクワクするものを作れているか。
「これは!」という仕事があったら何点主義だとかすっ飛ばして徹底的にやった方がいい思う。
だってステキな製品て60点の出来じゃないじゃないですか。
徹底的に研ぎ澄まされた製品を使いたい。
iPhoneとかMacとかiPadとか。
美しいまでに研ぎ澄まされたデザイン。
Sonyのフルサイズミラーレス一眼α7が2013年に出たときだって尖っていた。
今は主流になりつつある。
他のメーカーが後から追従している。
これらの製品は突き抜けている。
システムやアプリは?
少し違うのがシステムやアプリ系。
システム系のサービスは後でアップデートが可能なので、製品発表後にクオリティを上げていくことが可能。
むしろ適宜アップデートしてくれるアプリなんかは魅力的。そういう意味では60点で一度ローンチする方がいい分野もある。
でもそれだって60点でおしまいではなくて高得点目指して改善していかないと他社に抜かれてしまう。
おわりに。60点主義について思うこと。
社内で「仕事を進めるための仕事」は60点でいいかもしれない。
でも最終プロダクトになるものは120点を取りにいきたいし、そういったものに囲まれた生活の方に僕は魅力を感じる。
そういった意味で、2018/10/30に発表されたMacBook Airは何点を取りに行った製品なんだろうと思った。
Apple 公式サイト
どの観点で見たら”すごい”製品なのか?
確かに他社製品と比べたらすごい。カッコイイ。
でも薄さ、軽さ、性能、値段、デザイン、どれをとっても他のMac(MacBook 12inch・MacBook Pro)と比べて尖ってない。
…バランス?
Appleさん、そんなフィロソフィで製品作ってましたっけ?
また次回(来年?)の製品発表で今回のMacBook Airの立ち位置が明確になるのだろうか。
Apple 公式サイト
一方、新しいiPad Proは進化したポイントが非常に多くて本当に欲しくなる仕上がり。
Appleさん引き続きよろしくお願いします。
はい。今日の独り言おわり。