ふとしたきっかけで興味を持ったGFANZ。
Glasgow Financial Alliance for Net Zeroの略、グラスゴー金融同盟という。2021年に設立された。
2050年までに、スコープ3を含む全排出量のネットゼロ達成を目指しているようだ。2030年には50%程度削減という中間目標も設定している。
スコープ1,2,3とよく出てくるが、
- スコープ1は企業が直接排出するもの
- スコープ2は間接的に排出するもの(電力などの調達)
- スコープ3はバリューチェーンにおける他社の排出
最後に使う人までの分を減らすというのは理想だがなかなか難しい。
日本企業も金融機関や保険会社など多数参加している。リストを見ると、メジャーな企業ばかり。お世話になっている銀行や保険会社が入っている人も多いはずだ。
融資先に制限が出たり(例えば石炭火力とか)、今必要な投資であっても2050年ネットゼロに反するなら投資されない、といったことになりうる。
金融の世界にも環境への取り組みは多大な影響を及ぼしているようだ。
ここからは独り言。
しかしこの環境に対する世界の動きには毎回違和感を覚える(GFANZに限らず)。
AI等によるデータセンター増設の勢いはすごいらしい。そして、それに伴い電力消費量が増加する。
その電力何で作るんでしたっけ、と。AIがないと人は生きていけないんでしたっけ、とか。データセンターで再エネを使うような配慮もされているようだが、そもそもデータセンターがなければ違うところに再エネが使えるはずで、増えちゃった電力分全部の再エネ建設投資までしてくれてるのなら良いけれど。どうなのだろう。
そういうところにはあまり批判を聞かない気がする。もっと調べた方が良いのかもだけど、業界側は不利な記事は書かないであろうし。
飛行機や船も大量の温暖化ガスを排出するが、輸出入や出張・旅行をやめましょう、という声は聞いたことがない。と書いてて思い出したが、環境活動家のグレタさんが飛行機を避けて船で移動した、という記事を見た。そういう人が、いた。ただ、究極を言えば移動しないのがベストなのでは。環境のことだけを考えるのなら。
24時間煌々と電気をつけている場所は世界には多々あると思われ、そういうのをやめたらどうなのか、とか。コンビニの24時間営業の環境への影響についてはウェブで調べるとすでに環境省等がレポートを出している。5%程度しか効果がないらしい。冷蔵庫冷凍庫は止められないし、配送を深夜から日中に移すことになり渋滞によりCO2が増えるリスクがあるとか。なるほど色々調べると面白い。
話はそれたが、便利な世の中は享受したいけど、環境のために省エネに取り組め、というのは人間にとって筋が良すぎるというか。人口は増え続け、地球の資源を食い尽くし、将来は水や食料問題がさらに悪化することが予想される。日本は人口減少フェーズに入っているが、世界各国の今後が気になるところではある。
環境はビジネスとしてやってる人たちもいると思うので、世の中何が本質で、我々はどうしたら良いのか、というのは考え続けたい。
とはいえ何もしなければ地球環境は悪化なる一方なので、何かしないといけない。
エンジニアとしては、「環境のために何かしないと」とプラントを作るプロジェクトが増えると活躍の場が増えるので決して悪いことではないのだが。
ぐるぐると回り回って、「何かしなければ」という動きの一つがGFANZだったりするのだろうか。
10年後、20年後、あの時のあの動きは、と振り返るときはくるだろうか。
人間の今の取り組みが地球を救うのか。はたまたただの資本主義、経済活動の一環でしかないのか。
どこかでバランスをとらなければならない。世界は右往左往しながら過ごしていくことになるだろう。米国トランプさんの当選によって流れが変わるかもしれない。
将来この記事を読み直す自分がいるのかはわからないが、すぐに忘れてしまうのでメモに残しておく。
2030年、2050年を生きるのが楽しみではある。
今日の独り言終わり。