他の人がお勧めする本を最近読んでいる。
これはその一冊。
野村克也さんは、現役時代にも素晴らしい成績を残され、監督としても優勝を何度も達成した名将。
僕が野球を見ていた頃、監督として活躍されており、とても記憶に残っている。
野村さんの元では一度ピークを過ぎたと思われる選手が復活することがあり、野村再生工場と呼ばれた。
なぜそれができたのか。
本書はそんなテーマをメインに語られる。その当時の選手の名前もよく出てくるので野球が好きな人はよりイメージしながら読めると思う。
田中将大選手や、池山さん、古田さん、山﨑さん、高津さん、小早川さん、川崎さんetc.
野球はチームスポーツ。自分が打って勝てればいい、ではなく、チームのために何ができるかを考え行動する方が重要。なるほどなと、今の時代特に薄れている感覚かもしれない。
本書を読んでいて思うのは、野村さんからの選手への愛、そして観察。
ずっと観察しているから違いに気づける。だからアドバイスや指摘ができる。
監督一人で見なければいけない範囲は広い。それなのにこれだけ人にフォーカスしている、ここが野村さんのすごいところだったのかな、なんて思いながら読んだ。
その背景には、自身がプレーヤーだった頃の苦労があるのかも知れない。その部分も本書では語られるが、だからこそ燻っている人を拾い、伸ばし、再生させることに意識がいくのだろうか。
僕は常々プロスポーツの世界とビジネスの世界を結びつけて考えるが、本書もどちらにも通ずる普遍的な内容が多い。
違う視点で組織のマネジメントを学びたい、という方におすすめ。非常に読みやすく、僕は1日で読み終えた。
