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写真で何かを伝えたいすべての人たちへ

『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』を読んで。これは写真を哲学する本。

2024-08-17Book,Camera

久々に哲学の本を読んだ。

哲学の本には2通りあると思っているのだが、一つは哲学の歴史や内容を解説する本。もう一つは哲学する本(なにかしらのテーマについて考える)。

本書は後者、写真を哲学する本。

そう思った。

途中でデカルトの紹介があったり。主観と客観の一致問題も最後の方で語られる。ただ、哲学の歴史や詳細を語る本ではない、「写真とは何か」が考え抜かれ、語られる。

タイトルは『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』。著者別所隆弘さんは滋賀県出身で、フォトグラファー、文学研究者。

本書は、ページをめくりながら、写真と文章それぞれを見て・読んで・考えていく本だと思う。

カメラと写真。窓。切り取るが、それが事実なのか。「写真」ということば。真実を写すと書く日本語はPhotographyを直訳していない。

真実はゆがみ、事実は揺らぐ。それこそが写真のスタート。

写真、認知、ことば。

SNSと表現のコモディティ化。

リアルとリアリティ。

AIの作る画像。Midjourney。

後半に出てくる飛行機の長秒露光写真。

飛行機写真と現代のSNSとコモディティ化。

SNSが普及し写真がコモディティ化したこの時代、写真の希望はどこにあるのか。

著者の見出した最後の希望とは。

うまく文章が書けないので、今回はメモの箇条書き。もう一度読み直したい。

おわりに

そのうちAIが素晴らしい写真をいくらでも生成するだろう(すでに、か)。

自分のみた世界を切り取る。その写真は自分だけが語ることができる。自分にしか撮れない写真を撮ったら良いのでは、というのが今回の発見。あらためて。いい写真を撮るために必要なスキル、必要な機材は日々勉強していけばいい。

本書の「おわりに」は読みながら涙した。僕は今、日々、家族・子どもたちと賑やかな日々を過ごし、それを写真に収めている。今、僕にとって、写真はそれがほぼ全て。そのうちまた違う目的で撮る日が来るだろうか。そのときに「写真」がどうなっているのか、興味を持って世の中を観察していきたいと思う。

いいタイミングで、いい本に出会えた気がする。感謝。

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Yo
エンジニア(Mechanical)。日々の生活や読書、仕事などから学んだことをまとめます。
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