ズミクロン 50mm 3rdを手放した。
初めて買ったライカMレンズ。
バースイヤーレンズ。
愛着はある。でも出番がほとんどなくなってしまっていた。
買ったとき、僕はこう書いている。
ロマンあふれる道具が完成。
M型ライカにつけるレンズを探して考えて。Summicron M f2/50mm 3rd。(2022.9.22)
大事には使うが、大事にしすぎて出番がないということはないようにしたい。ガンガン使う。それが最もその道具に敬意を表することになると考える。
数ヶ月間ではあったが、レンジファインダーに苦戦しながら一緒に歩いた。
しかし…最近ほとんど使っていない。
使わなくなってからの数ヶ月、何度も悩み、その度、手元に置いておくことを選択した。
て、手元に置いておくか…. pic.twitter.com/ILENh7S2GJ
— Yo (@Yo_MechEngineer) July 24, 2022
しかし、繰り返しLess is More. の言葉が頭をよぎる。僕の生き方として中心に据えているものだ。モノが多いとそれだけ脳みそを持っていかれる。既に、このレンズをどう使うかや、はたまた手放すべきかどうかでグルグル考える時間を過ごしていた。
所有していなければ悩むことはない。
本来このレンズはもっと活躍してもらうはずだった。
M型のボディを手に入れたとき、元々Apo-Summicron-M 35mm ASPH.一本にするつもりだった。しかし入荷はいつになるかわからない。そこでライカレンズということと、35mmとかぶらない50mmということでSummicron 50mm 3rdを購入した。製造年がバースイヤーの。
誤算は今年1月にSummilux-M f1.4/50mm ASPH.を買ってしまったことだ。
経緯はこの記事にある。
Leica Summilux-M f1.4/50mm ASPH.を買う理由を考えた話。(2022.2.3.)
完全なる予定外。
そしてこのSummilux 50mm ASPH.の描写がドンピシャだった。これはこれで人生面白いというか、出会いに感謝というか。作例を見れば確かに心惹かれるんだけど、いざ撮って見ると予想以上に心に響くものがあったというか。ここは好みのところなので人それぞれだと思うけど。
写真を撮るときはこればかりになった。そこからSummicronの出番が激減した。
さらに35mmのApo-Summicronも届き3本体制になってからますます手に取る回数が減ってしまった。
Summicronの出番があるとしても、試し撮りばかり。どっちかというと被写体としての活躍の方が多かったくらい。
それはレンズ本来の役割なのか?と。
レンズは資産という言葉がある。これはある側面では正しいと思うし、実際時が経ってもライカレンズはいい値段がついたりする。
でも僕はこの言葉、どっちかっていうと追加で新しいレンズを買うときの言い訳に使われているとも思っている。。。(!!!)
「レンズハ資産ニナルカラ。全て無駄には決してならないから。。。」
資産だからといって使わずに眠らせるものではない。レンズは光を取り込む重要な道具。
愛用してもらえる人のところで活躍した方がいい。
モノを手放すときの僕の思考回路はいつもこうだが、今回も同じロジックで手放すことにした。バースイヤーレンズはなかなか手に入らないかもしれないけど、それでもなお、使わないものを手元に置いておくのは自分の哲学に合わない。
ライカM10-R ブラックペイントの最初の相棒として僕の手元に来たSummicron-M f2/50mm 3rd。同じ年に生まれ、約40年経ってから出会うことにロマンを感じたが、一旦ここでお別れ。
どこかで、誰かの元で、大切に使ってもらえることを祈りつつ。
Many Thanks.