仮想通貨や今の世界の流れについて学びたくて、「お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)」という本を読んだ。
株式会社メタップスを立ち上げた佐藤航陽さんの書いた本。
「テクノロジーでお金と経済の在り方を変える」をミッションに、時間を通貨とする経済システム「タイムバンク」も運営している。
この人の経歴や発言を見ていると、圧倒的な向上心を持っていることがうかがえる。常に挑戦し多くの人が生活している世界の向こう側で活躍し続けるタイプだと思う。
そんな人が書いた将来のお金と価値の話。これがとてもわかりやすい。
時代の先端を生きつつも、人々にわかりやすくものごとを伝えることができる、本当に頭がよい人なんだなぁとただただ思うばかり。
この本で何が学べるだろうか?
著者の洞察の鋭さと、気づきのビジネスへの適用、時代の変化(分散化、価値の重要さ)など、幅広い価値観を学ぶことができる。
ビジネスに対する洞察の鋭さ
ビジネスでの実体験から本質を見出し、仕組みづくりに活かしていてその洞察がすごい。
人間についても勉強していて、人が何を欲しているか、脳の機能まで踏み込んでいる。ビジネスは人の意識してないところまで考慮して構築する時代。
本に紹介されていた具体例は、SNSの「いいね」。
「いいね」は人の「金銭」ではなく「承認」の欲求を満たすもの。だから一度サービスを利用してハマってしまうと抜けられない。なぜなら人間の承認欲求を満たすものだから。
FacebookやTwitterはさまざまなことを試して人々が何を求めるかを調査し機能向上してきた。これからも新しいサービスが出てくるだろう。
日本の企業に海外の企業のアイデア・サービスを超えるものが創れるだろうか。
新しく出てくるサービスをどのように捉えるか、少し目線を変えながら見て行きたいと思った。
分散化
この本は、なんとなく感じていたことをわかりやすく言語化してくれている。
その中の一つが分散化。
スマートフォンが普及し、誰もが簡単に情報をゲットし繋がれる時代。仲介役や代理人の価値がなくなっていくという。中央集権的なシステムは限界を迎え、今後は新しいシステムを組める個人に主役が移る。様々な機能が分散化していく。
いかに優れた経済システムを組めるかが次世代に重要となるスキル。
日本の既得権益を崩せるのか、色々なところに壁があるだろうけど、時代の変化は本物。仮想通貨も右往左往しながら生活に浸透していくと思う。
国の発行する通貨の価値がすぐなくなるとは思わない。ただ、分散化していく世界で独自の通貨で成立する場所やサービスも出てくるに違いない。(すでにポイント制度はその1つではある)
自分の仕事が今後必要か、コンピュータやAIに取って代わられてしまうのか、よく考えておかないといけない時代になってきた。
ダグラス・アダムスの言葉
以下の引用にはどきっとさせられた。
イギリスの作家ダグラス・アダムスが生前に面白い言葉を残しています。
人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは自然に反するものと感じられる。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方
なんと僕はもう古い人間側に。。。気をつけないと。確かにブロックチェーンの技術や仮想通貨の勉強は出遅れたし、メルカリやInstagramなどとにかく新しいサービスに疎くなってきている。
意識しないと、本当に古い人間になってしまう。
新しいことを学び挑戦を続け、人生楽しまないと!
お金からが主役の時代から、本当に価値のある人やサービスが主役の時代に
将来多くの仕事がロボットやAI等に置き換えられる。これには違和感もない。ベーシックインカムの導入という話題もあるが、お金に困ることは減り、お金の価値というのは下がっていくだろう。
そうなると、お金を持っている人はすごい、という価値観そのものがなくなっていく。資本主義ではなくなるということ。
お金につながることではなく、価値につながること。これが重要になるという。
お金を稼ぐのではなく、価値を高めるために働く。
今自分の仕事が自分の価値を高めるものになっているだろうか? 改めて考えるときがきている。
仕事以外でも自分の価値を高めることはできる。ブログを続ける理由をまた一つ見つけたかな。
まとめ
生き方、仕事の選び方、取り組み方が変わる一冊。
読みやすくて、さらっと読めるので手にとってみてはいかがだろうか。新しい考え方に触れることができる貴重な本だと思う。
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