年末年始にかけて日本の暗い未来についての本を読んでいた。
「縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)」NHKスペシャル取材班
舞台は東京から始まり、途中から夕張市へ移る。
その後北海道全域に移っていく。
後半は島根県の各市、神奈川県の横須賀市について。
読後の感想
各々の自治体が抱える深刻な問題。取材から判明する想像以上に悪化した状況。
面白い面白いと読み進める感じじゃなかった。
痛みを伴いながら読んでいく感じ。
地方では集落の消滅も現実となり、人数が少ないエリアの公共サービスは縮小せざるをえない。皆が平等に最低限の生活ができるかすら危うくなっている。自治体が住めない場所をつくってしまえば、憲法に保証された居住・移転の自由にも関わる。しかし放っておいたら破綻する。
出生率が2を切っていれば、平均して夫婦2人から2人子供が産まれないので人口は減少していく。
人口が減れば、残った市民の負担が大きく膨らんでいく。
しかし負担は市民だけではない。自治体で働く人も限られた人件費の中で非常に厳しい切り詰めを行っている。
誰もが苦しんでいる。
人口増加を自治体が目指し人が集まるようにしても、結局日本全体で人口が減るならただの限られたパイの奪い合いにしかならない。どこの自治体が潰れるか、そういった競争になってしまうのではないかと思う。
団塊の世代が75歳を超え後期高齢者になるのは、2025年。
医療費制度は崩壊し、いつ破綻するか、というレベルの議論になっている状況。
これが日本の現実。
僕は心配性なので、会社にも日本にも頼らず生きていくにはどうしたらいいかを日々考えている。
海外の世界を渡り歩いていたエンジニアはそんな感じだった。自分でスキルを身につけ・仕事を見つけて・自分で稼ぐ。いい仕事をゲットして給与レベルをあげるために真剣。
国が助けてくれるとは思わないようにしようと思っていたが、そうは言っても日本はまだ言うほどひどい状況じゃないだろうとも思っていた。
この本を読むまでは、ここまでとは知らなかった。
日本このままじゃマジでやばいぞ。と。
自分が良ければ良い、という考え方は日本人として正しいのか?
この本を読んでこんな疑問も持ち始めた。
国の中枢部で仕事をしている人たちは、この現実をもちろん知っているだろう。
外国人労働者の受け入れは、対策の一環かもしれない。ちゃんと税金を払ってもらえれば最低限のサービスは確保できるだろうか。厳しい状況を切り抜けるためにどのような選択を行うか。
本の最後はこう締めくくられる。
私たちにできることとは何か。それは、国も自治体も、そして私たち国民も、この過酷な現実をしっかりと直視し、問題を先送りしないことしかない。・・・私たちは、次の世代にこの日本をつないでいく責任を負う者として、縮小日本の未来図と向き合う覚悟があるのか、今まさに問われているのである。
僕が思う対策は、
- 一人ひとりがしっかり稼ぎ税金を納める。これで自治体が潤う。少ない人数でもお金があればできることもある。インターネットがインフラとしてしっかりある時代、日本にいても世界つながったビジネスができるわけだから、そこを目指す
- もしくは、自給自足。(いつの時代に戻るのかって話だけど)
おわりに
どうも暗いニュースや情報ばかりの日本。また元気の出る歌が出てきて日本を盛り上げてくれるだろうか。盛り上がる人たちのパワーを削がないようにしないと。
明るい未来に 就職希望だわ
日本の未来は (Wow Wow Wow Wow)
世界がうらやむ(Yeah Yeah Yeah Yeah)
モーニング娘。『LOVEマシーン』
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