仕事のスタイルについて、今日は一つ記事を書こうと思う。
僕の仕事のスタイルは、徹底的に調べて考える。(そしてそれを残す)
「徹底的にパクる」をTTPというらしいが、それに乗っかるとTTSKとなる。もはや略語にする意味はわからないけど。
これが長い月日で考えると一番の業務効率化になると思っている。10年以上仕事をしていて実感する。
さらっと調べただけで曖昧に結論を出した過去の検討は、数年経ってまた同じような議論をするはめになることが多い。
過去の調査が不十分だと結局最初から調べ直すことになる。
僕はこの無駄が嫌いで、最初に出来る限りのことをしようと思うタイプ。
もちろんスピード重視なときもある。それはケースバイケースだ。
でも、一度作ったら長く使うものの設計とか、作戦を練るとか、調査して考えをまとめるとか、そういった重要な仕事はじっくりと考えたほうがいい。後々のために。
徹底的に調べて考えることのメリット
この仕事の仕方のメリットをいくつか挙げてみよう。
改善や方向修正をしやすくなる
徹底的に調べ、話を聞き、考え、考え方を整理し、結論を出し、記録する。根拠となった元データや調査結果は、丁寧に資料に残しておく。
そこまでやっておくと、軌道修正する際に迅速に対応できる。
もともとこういう考えだったけど、今は環境が変わったので、こっちに変更します、ということが可能になる。考え抜いているからこそ、次につながる。
日本の企業は人事異動をぐるぐるさせるところも多い。3-5年くらいしたら担当者がいなくなってしまうことも。
しっかりとした検討内容とその資料が残っていると、後の人は仕事がしやすい。
当時なぜそういうトライをしたのか、なぜ今そうなっているのか、が明確だと、改善策を練りやすいからだ。
PDCAをしっかりと回すことはとても重要。そうやって長い月日をかけて改善していいモノにしていく。
承認されやすくなる
もう一つメリットがある。
話を通しやすいことだ。
そこまで調べた上で出した結論なら、「信頼できそうだ」となりやすい。高い精度、信憑性は信頼につながる。
何度も上司や幹部との間を行ったり来たりするくらいなら、最初から徹底的にやっておいた方がいい。その場の質疑対応もしっかりとできる可能性も高まる。
質問されたときに適切に回答できる
過去の仕事について、ほかの人に質問されることは多い。
「あのときの経緯を知りたいんですけど…」
「うーん、どうだったかなぁ..」
という会話はどこの企業でも聞かれるのではないだろうか。
僕は調べたことから考えたことまで資料に残す。かなり昔の話でも微かな記憶を頼りに当時の資料を探しにいく。そして見つけた資料を渡し、これにだいたい書いてありますよ、と返してあげる。
人間の記憶というのは曖昧で、何が事実だったか分からなくなってしまうことも多い。
当時の記録というのは、その曖昧さをなくす意味で貴重。もちろん全てを書ききることはできないけど、ちょっとしたメモすら助けになったりするので、何かに残すクセをつけるといい。
その点でいくとブログも似たようなところがある。あったこと、考えたことをまとめ記録に残すという意味で。
この仕事の仕方で大切なこと
重要なのは、できるだけ早くその仕事に取り掛かることだ。
〆切前ギリギリになって問題を見つけるようでは遅い。手遅れになる。
事前に手をつけておいて、ちょっとずつ進めていく。すると早めに壁にぶつかったり、誰かにお願いしないといけなくなったりする。
期限に余裕があるうちならお願いもしやすい。
そして興味を持つこと。
「これ何でこうなんだろうな?」
「これどういう意味なんだろう」
これの繰り返し。根拠を可能な限り根っこまで追いかけていく。
自分の知識も増えるし、検討内容の確度も上がっていく。
このクセをつけておくと一生モノになる。
おわりに
事実に基づかずにジャッジすると、対応を誤ることになる。
しっかりと調べ、よく考えることが重要。
ここに時間を投資することによって、後々の成果を得ることができる。
なお、「とにかくやってみる」ことの方が大切なこともある。
じゃあやってみっか、くらいの感覚でリスク管理だけして、結果を見ながら軌道修正すればいい。この辺はケースバイケース。センスが問われるだけに難しい。
僕はエンジニアとして、比較的ミスが許されない類の仕事をしているので、このような仕事のスタイルになっているのかも。
少しでも誰かの参考になればと思います。
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