増え続ける読みたい本リストから、今回選んだ一冊は、堀栄三氏の『大本営参謀の情報戦記ー情報なき国家の悲劇』。
我々は同じことを繰り返さないために、歴史に学ばなくてはならない。この本は、戦争を生き抜いた方々が残した貴重な一冊である。
戦時中の情報部隊に配属された方が、どのように考え、どのように行動したのか。その中で感じたこと、学んだことが記されている。戦時中の出来事を挙げながら。
教科書よりよっぽど記憶に残る。
そして戦争の悲惨さがどの章からも伝わってくる。犠牲になった人たちの数。
じいちゃんはこの戦争から帰ってきたのか、と。改めて。
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米軍上陸のタイミングを見計らうための情報分析担当の切迫感。苦難。意思決定の難しさ。
広島への原爆投下までの通信諜報と緊張感。そしてなす術なかった日本。失われた多くの命。
今日を生きてるってこと
それだけで奇跡なんだろう
聞こえるよ 新しい 産声
ちょうど本書を読んでいるときによく聞いていたMr.Childrenの「産声」。まさにそうだよなと。
以前、ポケモンのランクバトルとビジネスの共通点として「情報」を取り扱った。相手の動きからヒントを得ようと常に観ることの重要性。それを他の情報と結びつけ点と点を線で繋ぐ仕事の大事さ。そしてそれらを戦略に落とし、行動に移す決断力。
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情報の重要性を最も認識させられたのは、戦争だった。
はるか昔から情報入手をし続けて蓄積すること。
相手を知り、相手の立場なら…と考え、その上で作戦を練ること。
しかしそれでもなお敗けてしまえば意味がないということ。
全ての情報が得られるわけではなく、必ずしも当たらない予測を自信を持って言えるかという難しさ。
情報部隊という特性を本書でよく学べた気がするが、結果論でどうとでも言われてしまうので難しいなと。しかし極めて大事な分野。
思うと、「情報の重要性」って習ったことがない気がする。
自分に興味がなかっただけか、はたまたそういうきっかけを得ることが日本にはないのか。
読書が足りなかったか。平和ボケか。
仕事を通じて、価格交渉をする部隊が情報を大事にしていることは知っていた。
でも自分自身で初めて強烈に「情報の重要性」を実感したのは、僕の場合ゲームだったかもしれない。エンジニアリングやメンテナンスはは相手が設備であって人ではないこともあるのだろう。
昔の人は、命に関わるから、情報を持つか持たないかははクリティカルで事柄であった。そのキノコに毒はあるのか、その魚はどう調理したら食べられるのか、明日雨は降るのか、どこに行ったら水があるのか、あの動物をやっつけるにはどうしたら良いか。
今は便利になりすぎた。AIは便利の極みだが、本当に大事なことは教えてくれない。とある国の作るAIは、その国にとって都合の悪いことは教えてくれないだろう。
「情報」を体系的に学ぶ機会があっても良いかもしれないが、それはいつだろう。大学か。いや国民皆がよく知っておく必要がある。数十年前、「情報なき国家の悲劇」があった国民の生き残りとして。
それはビジネスにも役に立つことだろう。この本は大人の課題図書として全員必須として良いレベルと思う。
さて、本書を読んだのち、一つの疑問が浮かぶ。
今の日本はしっかりと情報確保に努めているのだろうか。
ミサイルが自分の街に飛んでくる現実は、決して夢の中の出来事ではない。
2026年現在でも、戦争はなくなっておらず、人々が平和に暮らせない場所はたくさんある。
日本は安全だろうか。
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