カメラを目的として購入したiPhone 15 Pro。
日常で使ってみた限り、一眼カメラと単焦点レンズの組合せにはまだまだ敵わないという印象。僕にとって、まだ日常を撮りたいカメラにはならない。
しかしながら、仕事で使ってその実力に感心したという話を今回メモにする。
プラントエンジニアが扱う設備は多様。タンク、配管、ポンプ、圧縮機、etc.
狭い場所や暗い場所で現場の写真を撮ることがある。
広角カメラ × ApplePro Rawの組合せの実力はすごい。驚いた。
光の少ない場所でRAWで撮っておき、後でAirdropでiPadに転送、iPadのLightRoomで編集。Lightroomではシャドウを持ち上げたり、コントラストを上げて設備の姿形をわかりやすくしたり。これで出張先でその日のうちにクリアな現場写真を完成させることができる。
そして、広角カメラは狭い場所で全体を撮るのに重宝する。
これは想像以上だった。
従来のiPhoneと比べて、明らかに資料や検討に使用する写真のクオリティが変わると思う。
現場の記録写真にはコンデジがよく使われてきたと思うが、最新スマートフォンに適わないのではないか。
ポケットに入るので邪魔にならないし、性能も抜群。データ転送も容易。
これは仕事のしかたが変わるだろうな、そう思うきっかけになった。
で、ここまで書いてきて思うのは、スマートフォンのカメラはいろんな用途があるなということ。
記録に使う写真はクリアであって欲しいし、背景のボケが強いのは必ずしも好ましくない。明るい部分は白飛びせず、暗い部分は黒つぶれせず、広いレンジを撮れてほしい。でも家族の写真をそう撮りたいかと言うと、僕はそうではない。記憶に残るような写真に求められるものはまた少し違う。
iPhoneは億人レベルで使うカメラ。誰にも使ってもらうことを考え設計されている。今後コンピュテーショナルフォトグラフィはどこに向かっていくのか。時代の進化を楽しみにしたい。個人的には好みをあらかじめ設定しておくとそれで撮れる機能を希望。Fujifilm風とかLeica風、とか。もちろんストレートにメーカー名は出せないだろうけれど。