「野生の勘を失うな。」
最近すごく心に響いたことばだ。エネルギーフォーラムという雑誌のあるコラムで使われていた言葉である。
これを石器時代に言われてもなんとも思わないだろう。
野生の勘を失ったら死に繋がるだけ。
ところが現代は野生の勘を失っても、よほどのことがない限りなんとか生きていける。
なんならAIやらIoTやらビッグデータの活用が僕らの生活をサポートすらしてくれる未来すら来ようとしている。
でも、一度ネットのつながらない環境に置かれたら、何もできない人間になってしまわないだろうか。
自然のちょっとした変化や人間の機微を感じ取る感覚は、生きていく中で身につけるものと思われる。
「野生の勘」を身につけようと思わず、ずっとスマートフォンやコンピュータに頼っていると、いざというときに大事な判断をできなくなってしまうのではないだろうか。
最近、トヨタの社長の発言がすごく注目された。
もう終身雇用なんて維持できない、的な。
今まで自分たちを守ってくれた日本の社会は崩壊しつつある。
じゃあそんな時代にどう準備するのか。何かにチャレンジしていかないと道が開かれない、そんな時代。
AIやGoogleが僕らの行く末を導いてくれるだろうか。
AIに「あなたは次この仕事をしたらいいと思いますよ!」と言われたら素直に従うだろうか。
Googleで「次はどうしたらよいか」と検索して出てきた答えに従うだろうか。
何か災害が発生してしまったとき、携帯電話もつながらず、電気も使えなくなったとき、それでもGoogleで何かを調べようとするだろうか。Amazonで何かを買おうとするだろうか。
答えはそこにはないはず。
心からやりたいと思える何かがないと続かないし、自分の人生に責任を持って考え抜くことでこそ自らを成長させることができる。
知らない国、知らない場所や街で、新しく会う人たちと何か新しいことを成し遂げるなら、野生の勘とかセンスとか、そういった何かが大切になってくる。そうじゃない仕事はコンピュータでもできる時代になるだろう。。。
自分の感性をフル稼動させて全力で何かに取り組む。
「野生の勘を失うな」
そしてこれから生まれてくる子供には
「野生の勘を身につけろ」
こんな言葉がこれからの時代に叫ばれるのかなぁ、なんて思いました。